今さらですが、11月は「テレワーク月間」。官民上げて推進しているテレワーク普及を特にアピールしようということで、企業のテレワーク導入とワークスタイル変革を促すためのイベントやセミナーが開催されていますが、S&Iもここ数か月で数多くのテレワーク関連セミナーで講演、または開催しており、café SANDIでもときどきその様子をお伝えしてきました。

「テレワーク月間」のバナー

11月は特にイベントやセミナーが目白押しでしたが、そんな中、日本IBM(以下、IBM)のご協力により、テレワーク導入に際してのコミュニケーションとセキュリティーの問題を解決するポイントをご紹介するセミナーを開催しました。

このセミナーは、『"セキュリティー対策"が命運を分ける。安全性と投資対効果を両立するテレワーク環境とは?』と題し……タイトルが長いですか、そうですか、って、9月の記事と同じようなことを書いてますが、あの時は『テレワーク時代到来!どうする?社員同士の情報共有とセキュリティー対策 ~企業が知っておくべきリスクと対策、教えます!~』というやっぱり長すぎるタイトルでした。先に謝ってしまうけど、ゴメンね。ぶっちゃけ今回も前回とほとんど同じ内容で、前回のセミナーが好評だったので、今回は「おかわり」で再度開催なんです。
そういうわけで、S&IのセッションもIBMのセッションも内容は前回とほぼ同じ。違っているのは、今回は『Box』(後述)の紹介が加わったことなので、今回は『Box』のセッションの様子を中心にお届けします。また、前回は省略しましたが、IBM本社7階の IBM Solution Center見学時の様子もちょっと紹介します。

画像: S&Iはモバイルシンクライアントでテレワーク環境を構築する手法について紹介。 9月に開催したセミナー でもほぼ同じ内容の講演をしたので、今回は詳細は省略

S&Iはモバイルシンクライアントでテレワーク環境を構築する手法について紹介。
9月に開催したセミナーでもほぼ同じ内容の講演をしたので、今回は詳細は省略

アプリ不要でデータをプレビューできる"Box"をワークスタイル変革に活用!

「"Box"(※1)というソリューションをご存知の方、手を挙げていただけますか?」
この日のセッションに登壇した(株)ボックス・ジャパン(以下、Box社) 執行役員チャネル営業部長 嘉規(かき)邦伸氏の呼びかけに、挙手した聴講者はごくわずか。実は記者も「え、Box?"箱"ってこと?」と思ったぐらいですが、無名なソリューションなのかと思いきや、既に6万社以上の企業が導入し、米国では『Fortune 500』に名を連ねる企業の6割が導入済みの、超・々・弩メジャーな「勝ち組」ソリューションだというから、会場全体びっくりポンで静まり返ってしまいました。
Boxとは何なのか。セッション中では「コンテンツマネージメントプラットフォーム」と表現していましたが、ぶっちゃけ「共有クラウドストレージ」という形容が一番分かりやすいでしょう。Dropboxとか、OneDriveとか、Google Driveみたいなアレね。それだけ聞くと、テレワークと何の関係があるのか分からないし、DropboxやOneDriveでもいいじゃん、って思うかも知れないけど、そうじゃあないから「勝ち組」企業が導入しているわけなので、[戻る]ボタンや[BackSpace]キーを押す前に、もうちょっとこの先を読んでもらえると、たぶん理解してもらえると思います。っていうか、理解してもらえるように書かないといけないので、コッチも必死。
※1:ロゴは"box"だが、活字での表記は"Box"。

画像: ガートナーによる、企業向けファイル同期/共有(EFSS)ソリューションの「マジッククアッドラント」チャート(2016年7月)の写し。Boxが最も先進的で将来のビジョンが確立している―と言いたそうな評価結果

ガートナーによる、企業向けファイル同期/共有(EFSS)ソリューションの「マジッククアッドラント」チャート(2016年7月)の写し。Boxが最も先進的で将来のビジョンが確立している―と言いたそうな評価結果

「iPhoneとネットがあれば仕事できちゃいます」って、え? どゆこと?

嘉規氏はセッションの冒頭で、「紙はあまり使わないですし、いつもiPhoneだけでほとんどの仕事をこなしているのですが…」とハッキリ言っていました。紙を使わないのは分かるけど、いくらなんでもiPhoneだけじゃ…と思っていましたが、聞いてみて目からウロコ状態に。

1. 超・々・々・々・強力なファイル・プレビュー機能
Boxは、Excel、パワポ(PowerPoint)、PDF、フォトショ(PhotoShop)、イラレ(Illustrator)等のアプリケーション用のファイルの「プレビュー」機能を持っています。つまりアプリなしでも、Webブラウザー内でファイル内容を見られるってこと。PDFやExcelぐらいならスマホでも見られますけど、イラレや一部の3Dデータまで見られるなんてステキやん?(※2)
※2 Illustrator形式(.ai)はPDF互換モードで保存したファイルのみ対応。

2. Box Note
Boxでは「Box Note」という文書作成ツールが利用可能。単にメモやノート代わりに利用するだけでもいいのですが、複数名で文書を共有できるのはもちろんのこと、複数名で同じ文書を同時に編集できます。一つの文章内で、Aさんが「桃太郎」の物語を書きながら、その先ではBさんがBLネタ恋愛小説を同時進行で書いている、なんてことも可能なワケです。

3. 共有URL発行
ファイルやフォルダーに対し共有URLを発行する機能。こんなのは他のクラウドストレージにもあるじゃん、と思いきや、Boxでは共有URLに有効期限を設定できるところがイイ!時間が経ったらアクセスできなくなるので、URLだけが独り歩きしても安心。記録メディアがテープじゃなくなっても、"This tape will self-destruct in 5 seconds"(このテープは自動的に消滅する―的なアレ) の精神は生き続けてるってことらしいです。

4. 閲覧権限設定
ファイルやフォルダーを共有(公開)する範囲やパスワードなどを設定する機能もあります。これはフォルダーやファイルごとにかなり細かく設定できるようですが、とりあえずプロジェクトをフォルダー単位で管理しておけば、プロジェクトの参加メンバーにだけ閲覧権限を与えるような設定が楽ちん。書き込みの可否も設定できるし、モバイル利用時は閲覧だけ(保存不可)という設定もできるので、端末を紛失しても安心です。

5. コメント機能
これは共有メンバー間で随時コメントを入れられる機能。写真をアップロードする際に「〇〇〇の写真です」みたいなコメントを付けて、それを見た人が感想や改善点等をコメントして…なんてことができちゃいます。メールにファイル添付して本文にコメントして、それを見て返事をメールで送って…っていうのとやってることは同じですが、宛先を間違えずにWebブラウザーだけでコミュニケーションが図れる点がグッド。

6. Box Edit
機能が豊富すぎてだんだん紹介が面倒になってきましたが(笑)、「Box Edit」とかいう機能もあるらしいです。アプリなしでもファイルをプレビューできるものの、編集はBox Noteの文書だけ。でも対応するアプリを持っている場合は、ファイルをBox上に置いたまま直接編集できます。何を言っているのか自分でも分からないが、つまり、ローカルストレージにダウンロードしなくても編集できて、そのまま保存すればBox上のファイルが更新される、というわけ。

……と、ここまで便利そうな機能をズラズラ書き並べてみましたが、ほかにも5GBまでのファイルを無制限にクラウドに放り込める…おおっと、ストレージ容量が「5GB」じゃあないぜ。「1ファイル最大5GB」で、それが無制限。そのほかにも、ファイル/フォルダーへのアクセスや更新の履歴が残るとか、とにかくオイシイ機能てんこ盛りなわけですが、一番のウリは、やっぱりWebブラウザーさえあれば、ほとんどのデータファイルをプレビューできるという点。このおかげで、デバイスがPCでもスマホでもタブレットでも同様にプレビューできるので、場所を選ばず仕事ができる…って、ホラ。ここでテレワークにつながったでしょ? これで記者のミッションは半分コンプリです(笑)。
さらに、コメント機能も特筆すべきでしょう。メールよりも気軽に発言できるので、気が付いたことがあればすぐに意見を出せるし、その場にいなくても伝わる。テレワークも生産性と従業員の意識が重要ですが、そこでクラウドをうまく活用できれば「勝ち組」になれるってことです。

単にファイルを共有するだけのクラウドストレージは、各社がさまざまな付加機能を付けて差別化を図ろうとしていますが、Boxはその点で一歩抜きんでているというか、既に「共有クラウドストレージ」のサービスよりも「コンテンツコラボレーション」の性格が強くなっているような感じ。
それがライセンス料(1ユーザー当たり月額1,800円(税別)から)さえ払えば、セキュアなクラウドストレージ環境が持てるってえんだから、なんとも太っ腹なハナシですね。

このほか、Box社のセッションでは、実際のBoxの活用方法について、社内外の関係者とBoxを使って情報共有する模様をスライドで紹介。実在の会社名が出てくるのでこちらで手を加えましたが、↓おおむねこんな感じです。

日本での知名度の低さについては、「米国でのトレンドは、幾分かのタイムラグがありますが、必ず日本にやってきます」(にやり)と、自信たっぷりの嘉規氏。ITに関して言えば確かにそのとおりで、逆に日本で流行しなかったものを思い浮かべる方が大変なぐらいです。ポケモンGoも米国発でしたしね。
百聞は一見に如かずということで、14日間の無料トライアルも利用できるので、興味を持ったなら ぜひS&I までお問い合わせください。


IBMの歴史的遺産をご開帳。IBM CEC見学ツアーにようこそ

この日は、合間の休憩を兼ね、日本IBMの Client Experience Center(CEC)の見学ツアーも開催。

画像: 日本IBM 本社 7階にある Client Experience Center(CEC)の入口にあたる "Solution Center” (写真提供: 日本IBM Client Experience Center )

日本IBM 本社 7階にある Client Experience Center(CEC)の入口にあたる "Solution Center”
(写真提供:日本IBM Client Experience Center)

まずは"箱"崎の日本IBM本社 7階にある Solution Centerへ。エントランスのPepper君の前説を聞いた後に広がる展示エリアには、100年を超えるIBMの歴史の中でも象徴的な製品が展示されているのですが、入っていきなり、巨大なパンチカード式の会計機(計算機)や穿孔検査機(パンチ穴検査機)が鎮座していました。

画像: IBM 405 タビュレーティング・マシーン(パンチカード会計機)。数値の集計用に開発されたパンチカード機に、初めて本格的な英字印字機能が付加されたロングセラー機

IBM 405 タビュレーティング・マシーン(パンチカード会計機)。数値の集計用に開発されたパンチカード機に、初めて本格的な英字印字機能が付加されたロングセラー機

↑これが何をする機械なのかすぐに理解できる人は多くないでしょうね。パンチカード、別名:タビュレーティングカードは、コンピューターのプログラムを記録した横長の紙製のカードのことで、このカードの決まった位置に穴を開けることでプログラムコードを書き表します。19世紀末に発明されて以来1970年代まで使われていたのですが、そのタビュレーティングカード(パンチカード)を読み取って集計作業をする機械を製造していた「タビュレーティング・マシーンズ社」は、じつはIBMの前身となった「C-T-R社」のさらに母体。そんな縁もあって、その後はIBMといえばパンチカード、パンチカードといえばIBMってなぐらい有名になっていたので、最初にドーン!と置いたんだろうなあ…と推察しちゃったりして。

全米が首ったけになったゴルフボール・タイプライターの展示もありました。このタイプライターは球面ヘッドの表面に活字が配列されていて、キーを押すとヘッドの角度が変わって印字するという機構。その球面ヘッドがゴルフボールみたいに見えるので、この名前で呼ばれたわけですが、この機械、文章を打っている途中で球面ヘッドを丸ごと取り換えればフォントを変えられる…って、当たり前っちゃ当たり前なんですけど、それまでのタイプライターではありえなかったことを平然とやってのけたせいで、全米がそこにシビれて憧れちゃったらしいです。英文タイプライターなので日本では普及しなかったみたいですけどね。

画像: 米国の電動タイプライター市場の四分の三を制した伝説を持つ「ゴルフボール・タイプライター」 (正式名 IBM Selectric Typewriter) 。紙ではなくヘッドが動くため、行頭で紙を左端に戻す操作 (キャリッジリターン) が不要だった

米国の電動タイプライター市場の四分の三を制した伝説を持つ「ゴルフボール・タイプライター」(正式名 IBM Selectric Typewriter)。紙ではなくヘッドが動くため、行頭で紙を左端に戻す操作(キャリッジリターン)が不要だった

画像: IBM System/360の中央演算処理装置だけ。モビルスーツで例えるなら MS-04かMS-05あたり。上にPCとコーラが載ってるが、これらは展示物ではない (いいのか、おぃ)

IBM System/360の中央演算処理装置だけ。モビルスーツで例えるなら MS-04かMS-05あたり。上にPCとコーラが載ってるが、これらは展示物ではない(いいのか、おぃ)

また、近代的コンピューティングの元祖・始祖・起源・初代・1号・はじめて物語の呼び声高い、IBM System/360(通称:S/360)の「中央演算処理装置」も展示されていました。S/360といえば「科◆特捜隊でも使われていた…に違いない!」と、その昔『ウルトラマン研究序説』という本でも話題になったぐらい有名なメインフレーム。展示されていたのはS/360 Model 20っぽいので、メインフレームと呼ぶにはちょっと抵抗があるのですが(※3)、アーキテクチャー自体はS/360そのもの。ただの大きな"箱"というか、キャビネットのようにも見えますが、これが丸ごと「中央演算処理装置」、すなわちCPU。ここにカード穿孔機と読み取り機、あとプリンターが合体して、L字カウンターのような形になって、はじめて使えるようになるわけですが、こんなに大きなサイズでも、RAMはMSX以下ってところが、いかにも「大昔のコンピューター」ですね。
※3:Model 20はS/360シリーズ中の廉価版。プログラムの互換性はあるけど機能がオミットされている。Xeonに対する Celeronみたいな位置付け

画像: これは磁気ドラム式や真空管式のメモリーを駆逐した「磁気コア・メモリー」。手作業でしか作れないのに、半導体メモリーが普及するまでの間、メモリーの主流だった

これは磁気ドラム式や真空管式のメモリーを駆逐した「磁気コア・メモリー」。手作業でしか作れないのに、半導体メモリーが普及するまでの間、メモリーの主流だった

「パンチカード」や「コアメモリー」などと聞いて懐かしい気分になったら、若くても50代前半、おそらく大半が60代ぐらいでしょう。記者も学生のころに授業で FORTRAN77 を学んでいたのですが、ほとんど概論だけで卒業までに実用的なコードを書いたことはなく、ちょっとだけコーディングシートからパンチカードを作ったぐらい(結局アセンブラやC言語でプログラミングしていた)でしたし、コアメモリーは研究室の隅の方の廃棄ボックスの中で山積みになっているのを手に取って、構造を学んだ程度です。
それでも、長年にわたってITの世界で"Big Blue"(青い巨人)と呼ばれ頂点に君臨し続けたIBMのテクノロジーだけに、関連する資料も膨大に残っており、その足跡をたどるのは今でも割と楽勝です。ここで見たレトロな機械に興味を持ったら、ちょっとネットで調べてみて、半世紀前や1世紀前のコンピューティングの世界を想像してみるのも面白いかも知れませんよ。
本当はコーディングシートの書き方と、そこから作ったパンチカードの例、さらにコアメモリーの作り方まで掲載したかったのですが、話題がそれそうなので、またいつか。

このほか、世界10拠点にある監視センター・SOC(Security Operation Center)のうちの一つ、SOC東京(SOCT)を訪れ、専任スタッフが24時間365日、セキュリティーの異常を監視している様子をガラス越しに見学。
さらに、顧客体験をビジネスに生かすために自由にアイデアを出し合う新しいスタイルの"会議室"「IBM Studio(ステューディオ)」で、実際に会議(業務)をしている様子を邪魔しないように見学して、その後、コミュニケーションエリアのラウンジでコーヒーブレイク…と、もうお腹いっぱいになったところでセッションに戻ったわけですが、なんだかテレワークからずいぶん離れてしまったので、まだまだ書き足りないのですがこの辺にしておきます。


今回は、テレワークに生かせる高機能なコンテンツマネージメントプラットフォーム『Box』と、IBM Client Experience Center(CEC) 見学ツアーの様子を紹介しましたが、S&I は、今後も企業のテレワーク導入を後押しするためのセミナー開催や、関連セミナーでの講演を予定してます。年末年始前後はちょっとお休みしますが…。開催しても人が集まらないので
また、好評だった「CEC見学ツアー」も、要望がありましたらまたセミナーに組み込めればと思いますので、メカメカ大好きな人はぜひリクエストしてください!

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