2017年11月28日、「MCPC award 2017」表彰式が東京プリンスホテルにて開催されました。前回の記事では、表彰式当日の様子を中心にご紹介しましたが、こちらでは〈ユーザー部門〉グランプリ・総務大臣賞のボクシーズ株式会社と、〈サービス&ソリューション部門〉最優秀賞の株式会社NTTドコモの2つの事例をご紹介します。

“注文0分” “会計0分” を可能にした世界初の飲食店始動!「Putmenu」

飲食店では何かと待ち時間があります。どのメニューにするかに迷って時間を使う私ですが、注文にかかる時間や会計などお店側の時間はなるべく無いほうがいい。これってわがままですが、つい、「この待ち時間どうにかならないの?」と思ってしまいます。

そんな、わがままな要望に応えてくれるサービスが、今回〈ユーザー部門〉グランプリ・総務大臣賞を受賞したボクシーズ株式会社の「Putmenu」です。

Putmenuのサービス全体像はこちら↓

画像: (ボクシーズ株式会社資料より)

(ボクシーズ株式会社資料より)

これを見ると、とても複雑な印象を受け、「オペレーションが難しいかも」と思ってしまいますが、
使ってみると、そうでもないんです。

Putmenuでは、注文はお客さん自身がスマホアプリから。注文データはPOSと連携しているので、そのままキッチンに設置されたプリンターへ。つまり、今まで注文を聞きに行っていた作業がなくなるということ。また、これまでどおりキッチンのプリンターへ注文が届くので、店舗側のオペレーションは変更しなくても問題ありません。

そして、注文を入力するのはお客さん自身なので、注文間違えか聞き間違いかといった不毛なトラブルからも解消、ストレスをなくす期待もできます。これ、ありそうでなかったサービスです。

Putmenuのすばらしさは、唯一無二のテクノロジーを採用しているところでもあります。システムを可能にしているのは、「PaperBeacon(ペーパービーコン)」というテーブルの裏に貼るシート。これにより、見えないところでテーブルをIoT化しているのです。
PaperBeaconは、Bluetoothを利用しているので、利用者のデバイス制限もありません!

画像: “注文0分” “会計0分” を可能にした世界初の飲食店始動!「Putmenu」

飲食店側のメリットは、スタッフの業務削減に大きく貢献する点でしょう。
これまでは、注文を取り、会計をするというのが常識でしたが、Putmenuは注文と会計はお客さん自身が入力するので、スタッフが時間をとられる必要がありません。そうして余った時間は、料理やサービスにかけることができるので、限られた人手での店舗営業が可能となります。

また、飲食店で大切なのがデータ分析。
「分かっちゃいるけど、時間がない!」という飲食店の厳しい現状を打破するポイントがここにも。
Putmenuは、注文と支払いデータを通じて、「いつ来店したのか」「何を注文したのか」などの統計情報を簡単に把握。宣伝や接客に応用できます。

このシステム、フードコートにも対応しています。アプリの呼び出しベルを使えば、おなかが空いているのに行列で待たせてイライラ……というお客さんのストレスを解放することができます。
並ばない、待たない。もしかして、行列のできるお店がなくなる日が来るかも!?

未来のタクシーの乗車需要を予測する!「AIタクシー」

医療、飲食の次にご紹介するのは、タクシー業界の仕組みを改善してくれるシステムです。
〈サービス&ソリューション部門〉最優秀賞を受賞した株式会社NTTドコモ開発の「AIタクシー」システム。「タクシーにAI」と聞いたら、「AIが運転するの?」なんて想像してしまいますが、これは配車システムにAIを導入したものです。

画像1: (株式会社NTTドコモ資料より)

(株式会社NTTドコモ資料より)

タクシーが来るのを待つのはイヤなもの。
そこで「AIタクシー」では、携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成される人口統計を利用。AI (人工知能) により、30分後までの“未来”のタクシー乗車台数、乗客獲得率の高いエリアや車線を予測させ、その情報を10分ごとに提供していくというものです。今までは、タクシーの運転手さんの「勘」や「経験」に頼っていたところを、AIがデータを元に予測してくれるというわけです。

これによって、「お客のタクシーの待ち時間の短縮」「遅延、事故、混雑など非日常的状況への対応」「乗務員のスキルによる売り上げのばらつきが解消」といったメリットが期待できます。

画像2: (株式会社NTTドコモ資料より)

(株式会社NTTドコモ資料より)

実証実験結果では、熟練ドライバーに比べてスキルが劣ってしまう新人ドライバーでも、売上が“大幅に”アップしたと報告されています。

さらに、実際にシステムを利用してもらったところ、実証実験期間4か月連続で売上がアップしたという結果が出ているとか。効率よく配車できることで、ドライバーの経験やスキルによる売上の偏りが出ないのは、タクシー会社にとってたいへん大きなメリットです。

また、今まで予測が難しかった、突発的なタクシーの需要増加に対応できるようにもなるとのこと。「事故があった」、「遅延があった」、「混雑があった」などの理由で、「電車からタクシーに切り替えたい!」と思ったとき、すっと近くにタクシーが効率よく配車されたら…。
緊急時の不安やイライラから解消される日がやって来たのです。

AI、IoTの利用で、先進的な技術を活用している「AIタクシー」ですが、開発や実験段階で重要だったのは、開発者とドライバー、タクシー会社の方といった、人と人とのコミュニケーション。タクシーの助手席に座り、肌感覚でタクシーの需要を感じることから開発のヒントを得ていたと授賞式でコメントされていました。

モバイルでわかる人の動き、IoTでわかる車の動き。この2つの組み合わせで未来を予測する。タクシー業界以外にも幅広く活用されていくのでは?と期待してしまいます。

今回受賞された製品、システム、サービスは、いずれも画期的なものばかりですが、すでに私たちの日常に入りつつあるものです。導入することにより削減できた時間、コスト、気持ちの余裕などを上手に活用していくことも、今後、考えていくべき課題といえそうです。

授賞式では、2020年に向けての5Gへの取り組みなど、具体的な例も挙がっていました。来年2018年の発表も楽しみですが、2020年という節目の年、さらには、その先の未来へと期待は膨らむばかりです。

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