BYOD(Bring Your Own Device:私物端末の業務利用)って、いったいどれほどの企業で導入されているのだろう?

S&Iは、いち早く BYOD に着目し、実践してきましたが、実際のところどうなのだろう...と思い、ちょっとググってみました。
2015年5月にIDC Japanが実施した調査によると、2014年にBYODとして使われていたスマホは600万台、タブレットは259万台で、対従業員比率はそれぞれ10.5%、4.5%だったそうです。

この先、爆発的にBYODが普及することはないようですが、中小企業や外資系、またはサービス業や流通業などの一部業種で私物端末利用が進むのではないか?との見解を示しています。

地方創生や女性の活躍推進などを目的にテレワークの推進が広がる今、多くの企業は、機密情報や個人情報が含まれた日常の業務を「社外で安全に行うしくみ」の整備を求められているため、私物端末の利用を促進するケースは増えることはないかもしれません。
それでも、モバイル対応やセキュリティー対策などのコストがかさむことから、「PCやタブレットは貸与するが、スマホは個人利用を許可し、デバイスへの投資を抑えたい」、「社員全員へのスマホ支給はさすがに厳しい」という声を耳にすることも少なくありません。

また、私物と社用、複数の端末を持ち歩くことで紛失率が上がったり、支給端末だからとぞんざいに扱われて故障や破損が絶えないなど、運用上の負担を考慮すると、逆にセキュリティールールとツールの導入をしっかりやって私物を積極利用する、という判断を下す企業もあります。

爆発的な普及の見込みがないとしても、BYOD導入を検討する企業がないわけではない!ということで、S&IがスマホのBYODを実践するにあたって、気づいたこと、ぶつかったこと、乗り越えたことなど、実話を基に、BYODを成功させるための秘策を6つにまとめてみました。今回はその中から2つのポイントを紹介します!
#BYODを成功に導く6つの秘策

1. まず最初に「BYOD」を取り入れる目的を明確にしよう

「あなたの会社でBYODを取り入れる目的は何ですか?」
会社、社員双方が理解できる明確な目的を定めなければ、たいていの場合BYODは頓挫します。

スマートデバイスへの移行を考えたとき、会社がデバイスを支給すれば、キャリアの『パケット定額費用』がズッシリと響いて、たいていの場合コスト増になります。デバイスそのものの価格も安くないため、コスト抑制を目的にBYODを検討する企業が少なくありません。S&IがBYODを施行した目的の1つも同様です。しかし、個々人の受けとめかたとなると往々にしてバラバラです。

【賛成派の例】
  • 1台で済ませられて便利
  • 好みの端末や使い慣れた端末を使いたい
  • カバンに何台も持ち歩くのはかえって不安
  • 社給はなかなか新しくしてくれない。いつも新しいスマホを使いたい
【反対派の例】
  • 私物を使って仕事した場合の通信費を会社は負担してくれるの?
  • 必要なセキュリティー対策の方がおカネがかかるのでは?
  • プライベートと仕事の端末を一緒にするのはなんとなくイヤだ
  • プライベートは逆に連絡取る程度なので社給の端末で済ませてた。取り上げられたくない

このように、さまざまな意見や考え方が出てきますし、賛成意見、反対意見、そのどちらにも正当な理由があるわけですから、なんとなく総花的にOKではまったく進みません。
例えば、コスト削減が目的なら、その必要性や削減可能な額の明確化と、そのうちの何割を使ってどのようなセキュリティー対策を実行できるのか、ユーザーの使い勝手はどのように変わり、どんなメリットが発生するのか、などを1つ1つ明確にし、共通理解を得ることが、BYODを進める上で欠かせない、最初のステップとなります。

BYODを成功させる原則は、まずは労使間でWin-Winの関係を保つことです。BYOD導入の目的を社員にしっかりと伝え、正しく意図を理解してもらうことが重要になります。また、導入後の効果を定期的に社員に伝える機会を設けることも、BYOD運用の健全性を保つためにとても重要です。

2. 多くの社員の賛同を得よう

次に必要なことは、「より多くの理解者、賛同者を得ること」です。決して強引にやってはいけません。
もちろん、BYODを進める上で「トップの判断と実行力」は非常に重要な要素です。しかし、強引に進めようとすると「コストを抑えたいという会社事情を社員に押し付けている」、「社員のプライベートを軽視してる。なんてひどい会社なんだ」などなど、あっという間に感情論に席巻され、オフィスの雰囲気は悪くなる一方。情報システム部門の方々は針のムシロのような日々になってしまうでしょう(恐)。
BYODは個人のデバイスを業務で利用してもらうわけですから、社員の理解や協力なしには進めると後々にも大きな禍根を残すことになりかねません。より多くの社員、とくに各部門におけるキーマンからの賛同を得ることがとても重要です。まずは、実践するにあたっての賛同する条件や期待する効果を、各部門や職種の方から意見を聞いてみましょう。

BYODは、それぞれの立場によりメリットやリスクが異なるため、社内のシステム部門や経営企画、セキュリティー担当部門などの間で、意見が賛成派と反対派に完全に分かれるケースがほとんどです。利便性や合理性を盾に進めたい賛成派と、セキュリティーリスクやプライバシー管理がわずらわしい反対派。中には「業務デバイスは会社が支給すべき」という"ベキ論"を掲げて反対する人も。

ひとつの正論を掲げて強引に推し進めようとしても、BYODへの道は一向に開けません。実はこうした議論は、企業風土にかなり依存する部分だったりします。あなたの会社の企業風土では、賛成派と反対派のどちらの声が通りますか?

私たちは、単に私物か支給か、という議論ではなく、こんなディスカッションをしました。
  • スマホをもっともっと業務に取り入れたら、働き方や業務効率がどう変わっていくだろうか
  • 端末の会社支給をやめることで、会社にはどんな具体効果があるだろうか
  • どれだけのコストメリットがあり、逆にそのためにどんな投資が必要か
  • 正社員や契約社員、1人1人にとってのメリットはなんだろうか

単に賛成か反対かよりも、もしBYODを実践するとしたらどんな効果を導き出せて、そのためにはどんな課題があるのか、その課題はどうやったら潰せるのか。前向きな議論を行うことが大事です。
S&Iでは、コスト削減をキッカケに検討をスタートしましたが、「休日にどうしても緊急に連絡を取らなければならなかったのに、社給の端末にいくら連絡しても通じなかった。かといって、プライベートの連絡先を片っ端から聞いておくわけにはいかないし…」という意見が業務上の共通課題として多くあがったことから、「BYODを始めるなら、個人端末を使った内線通話を実現しよう」を課題解決の1つとして取り上げ、進めました。事業継続や大規模災害時の対応の観点からも効果があったと感じています。

次回は、 セキュリティー に焦点を当てたポイント2つをご紹介します!

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.