PowerPoint(パワポ)でスライドショーを再生させていた『電子看板 Ver.1.00』と『電子看板 Ver.1.01』は、三日と明けずに再生方法を見直すことになり、パワポのスライドショーを動画に変換して、動画プレイヤーで再生する『電子看板 Ver.2.00』へと変わりました。上司からリクエストされたBGMもうまく組み込めて、再び稼働開始です。

画質を劣化させたら、キレイになっちゃいました?(謎)

それからしばらくの間、特に問題もなく順調に稼働し続けていましたが、そもそもこのミッションの当初の目的は、「S&Iのプロモーションビデオ」(PV)の再生でした。そのPVがついに完成し、いよいよ電子看板に組み込むことになりました。
完成したPVの動画ファイルは、MOV形式(QuickTime形式)とMP4形式の二種類で納品されたのですが、MOVの方はマスター画質並みでRAW形式(無圧縮)に近いデータサイズ。MP4の方もフルHDサイズで総ビットレート10Mbps近い高画質&高音質設定で、Atomプロセッサーで再生させるには少しきつそう。そこで画質を少し落とし、ついでに音声ビットレートも落として、再エンコード。

画像: 再エンコード前後の動画中の1コマの比較。

再エンコード前後の動画中の1コマの比較。

一見するとどれぐらい画質が落ちたのか分かりにくいのですが、アップにするとよく分かります。でも、 画質は劣化しているのに、お肌はなんだかスベスベで、前よりキレイ になってないか?

 オリジナル再エンコード後
解像度1,920×1,080ピクセル(フルHD) ☞ 変更なし
総ビットレート1004Kbps(9.8Mbps)2548Kbps(2.48Mbps)
フレームレート29.4fps30fps
音声ビットレート317Kbps124Kbps
音声チャネル2ch(ステレオ) ☞ 変更なし
サンプリングレート48KHz44.1KHz
ファイルサイズ250MB63.5MB
納品されたオリジナルのMP4ファイルと、再エンコード後のMP4ファイルの詳細

まあ、動き出してしまえば、この程度の差に気付く人は ほぼいないはず。ファイルサイズも約4分の1に圧縮できたし、いったんこれでフィニッシュにして、いよいよスティックPCでの再生です!

二度あることは、三度も四度も五度も六度も…って、いつ終わるのさ?

PVの動画ファイルをスティックPCにコピーして、プレイリストに動画ファイル名を追加。そして、念のため、いちどシャットダウンさせてから電源を再投入……さあ、どうだ?

写真を掲載してもどうなっているのか分からないのですが、なんとかスムーズに再生されているようです。が、一度うまくいっても、後にトラブルが発生することを経験則で思い知ってますので、油断は禁物。そのまま連続稼働させながら、数時間おきに確認。とりあえず初日は問題なさそうでした。

画像: 完成したPVの動画ファイルをスティックPC上で再生中。

完成したPVの動画ファイルをスティックPC上で再生中。

しかし翌日、案の定トラブル発生。一見正常に再生されているように見えて、ところどころコマ落ちし始めるように…。それも、スティックPCを起動(再起動)した直後はスムーズに再生されるのですが、数時間稼働し続けるとコマ落ちし始める、という感じです。
バックグラウンド処理のうちのどれかが影響を与えていることは明白ですが、起動から時間が経ってから負荷がかかるような動きをするものを思い浮かべてみたら…やっぱりウイルスチェックやファイルの更新処理?? でも、Windows Defenderも Windows Updateも停止させたはずなのに……。

なんとびっくり!『ゾンビ標準ソウビ』だったとは!!

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 「Windows Defenderを『Off』にしたと思ったら、いつの間にか『On』になっていた。 な…何を言っているのか分からねーと思うが、俺も何をされたのか分からなかった…」(以下、略)

画像: 前回「Off」に設定したWindows Defenderが復活していた。でも最初から「自動的にOnに戻される」と書いてあったので、文句は言えまい。

前回「Off」に設定したWindows Defenderが復活していた。でも最初から「自動的にOnに戻される」と書いてあったので、文句は言えまい。

そうなんです。Windows Defenderを「Off」にしても、そのうち勝手に「On」に戻るのです。切っても殺しても生き返る、まるでゾンビのような仕様ですが、よく読めばハッキリそう書いてありました。完全に見落としていたのですが、それじゃあ「Off」にする意味ないじゃないか!! (ぷぅー)
復活したWindows Defenderがバックグラウンドでどんな処理をしていたかは分かりませんが、例えば内部ストレージの定期スキャンを始めたとかだったら、負荷がかかった理由にも納得です。

原因が分かっても、そうは問屋が卸してくれない!

さっそくWindows Defenderを無効化しようと思ったのですが、もう「ところがぎっちょん」を使いたくないのに、またつまづきました。
Windows Defenderは Windows 8から搭載されたセキュリティー機能。Windows 7までは「Windows ファイアウォール」という名前でした。Windowsファイアウォールの無効化は、ローカル・グループポリシー・エディター上で設定すればいいのですが、調べてみたら Windows Defenderも名前が変わっただけで、同様にローカル・グループポリシー・エディター上で無効化できることが分かりました。しかし、ローカル・グループポリシー・エディターが使えるのは、Windows 10『Pro』。DG-STK2SをはじめとするスティックPCにインストールされているWindows 10『Home』には実装されていません。
 
なるべくレジストリーの直接編集は避けたかったのですが、いろいろ調べても他に方法がなかったので、結局レジストリー編集でWindows Defenderを無効化しました。

Windows Defenderを無効化するためのレジストリー変更方法は次の二通りです。

    レジストリー・エディターで編集して無効化
  • 『HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows Defender』にDWORD値『DisableAntiSpyware』を追加して、値を『1』に設定。
  • レジストリー・エディターを終了して再起動。

  • 任意のレジストリー情報ファイル(拡張子".reg")を作成して無効化
  • ファイルの内容は以下のとおり。
    Windows Registry Editor Version 5.00
    [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows Defender]
    "DisableAntiSpyware"=dword:00000001
  • 作成したレジストリー情報ファイルをダブルクリック。
  • レジストリー情報が正しく書き込まれたら再起動。

  • なお、上記のレジストリー情報のうち『=dword:00000001』を『=-』に変更すると、Windows Defenderを有効化する(元に戻す)ファイルになる。

どちらの方法でもいいのですが、うまく無効化されると、↓こんなふうにWindows Defenderのスイッチが動かせなくなります。

画像: レジストリー変更でようやくWindows Defenderを無効化できた。

レジストリー変更でようやくWindows Defenderを無効化できた。

消したくても消せないアプリが多すぎる!!

Windows Defenderを無効化したので、もう怖い物なし!と言いたいところですが、記者もこのミッションのおかげで、ずいぶんと疑い深くなってしまったようです。Windows Defenderの件があるまでは無視していたのですが、Windows 10の標準アプリのうち、いくつかアンインストールが効かないものがあったことを思い出しました。
使う予定がないアプリがバックグラウンドで実行されるのは、あまり気分がいいものではありません。しかし普通にアンインストールしようとしても、一部のアプリは[アンインストール]のボタンをクリックできないようになっているのです。
Xboxとの連携機能 なんて大半の人が必要としていないはずなのに、 なぜアンインストールできないようにするんだYO!!(怒)

画像: Xbox Liveとの連携サービスを提供するアプリは、[移動]ボタンも[アンインストール]ボタンをクリックできない。

Xbox Liveとの連携サービスを提供するアプリは、[移動]ボタンも[アンインストール]ボタンをクリックできない。

怒りに震えながらももう少し調べてみたら、やっぱり同じように感じた人がいたのか、マイクロソフトがアンインストールできないようにしたアプリを、強制的にアンインストールするフリーのツール、その名もズバリ『Windows 10 Default App Remover』が公開されていました。

ツール名: 『Windows 10 Default App Remover』
制作者: LayerEightProblem
ダウンロード: Windows 10 App Remover
※ダウンロードページ内の 「Download link (All versions)」 の下にある 「Google Drive」 をクリックして、必要なファイルをダウンロード。
 
【ご注意】
本記事では、Windows 10のアプリのアンインストール方法のうちの一つとして、その機能を持つフリーウェアを紹介していますが、アンインストール自体を推奨しているわけではありません。アプリのアンインストールは自己責任で実施願います。

画像: ダウンロードした Windows 10 Default App Remover の実行ファイルと起動後の画面。アプリ名はすべて英語表記だが、さほど難しいものではない。

ダウンロードした Windows 10 Default App Remover の実行ファイルと起動後の画面。アプリ名はすべて英語表記だが、さほど難しいものではない。

ダウンロードした実行ファイルを起動すると、Windows 10にプリロードされたアプリの一覧が表示されます。この一覧の中から、アンインストールしたいアプリ名をクリックし、確認画面で[はい]をクリックするだけで、簡単にアンインストールできます。

ほら、こんなにスッキリ!↓↓↓

画像: Windows 10 Default App Removerでアプリを削除する前後の比較。ほとんどのアプリが簡単に削除できる。

Windows 10 Default App Removerでアプリを削除する前後の比較。ほとんどのアプリが簡単に削除できる。

ただ、やはり非公式のツールですし、Windows 10もちょくちょく更新されているせいか、一部のアプリがアンインストールできないことがあるようです。今回の作業では、[電話]アプリがアンインストールを選んだのに削除できませんでした。今後 Windows 10 Default App Remover のバージョンが上がれば、削除できるようになるかも知れません。

神が試練を与えすぎたせいで、荊(いばら)の道を好むようになりましたとさ

Windows 10のアプリの大半を削除できたので、これでバックグラウンドで不要なアプリが起動する危険性が減りました。でも、やっぱり用心深くなってしまったのか、止めたり消したりしても問題ないものは片っ端から排除したくなりました。でも、ミッションはあくまで『電子看板の制作』。ミニマム環境の構築ではないので、 今回はこのぐらいにしといてやるぜ と、なぜか負けフラグが立ちそうなセリフでシメに入っ……………うん、やっぱりここで終わらせるのは不安なので、もう一つだけ手を加えることにしました。

バックグラウンドで動く可能性のあるアプリが減ったものの、まだ何か見落としがあるかも知れないと、半ばノイローゼ気味になっていた記者が、自分を落ち着かせるために取った行動― それは、PVの画質をさらに落とすことでした。
な…何を言っているのか分からねーと思うが、 PV動画のビットレートを落として再エンコードしてみたら、画質が劣化したにも関わらず、再エンコード前との差があまり見られなかったので、今度は解像度を落としてみたらどうなるのかと思い、試しに再エンコードした動画ファイルのビットレートをさらに落とし、解像度もフルHD(1,920×1,080ピクセル)からHD(1,280×720ピクセル)に落としてみたのです。その結果、もともと画面サイズが55インチもあり、1ピクセルがかなり大きくボケたように表示されるせいか、フルHDもHDも、静止画像で比較しないと違いが分からない程度の差しか出ないことが分かりました。
ファイルサイズも『68.8MB』から約半分の『36.3MB』まで減り、再生がさらにスムーズに!これなら万一バックグラウンドで何か負荷がかかっても安心…できるかどうかはまだ分かりませんが、保険のつもりで「アプリの削除」と「解像度ダウン」の二つ分の先手を打ったところで、今回の電子看板(デジタル・サイネージ)の制作ミッションは、ここでひとまず終了です。

もう、ハードとソフトの価格の内訳がどうなってんのか分かんない!!

さて、徒手空拳&暗中模索で始めた電子看板の制作でしたが、なんとか形になりました。PowerPointを使ったり使わなかったり、BGMが増えたり、完成したと思ったらトラブル続出だったり、予想外に時間がかかってしまいましたが、案外知らないことがたくさんあって、それらを解決していくうちに新しい知識を得られて、好奇心旺盛な記者にとっては割と楽しいミッションでした。それに、一度苦労しておけば、コピーや量産の際にはもっとスムーズに進められるでしょうしね。
今回使ったドスパラのスティックPC・DG-STK2Sの扱いもすっかり手慣れたもので、もう自宅で使っていた旧型のDG-STK1Bよりも使い慣れてしまったので……

自分用にもう1個買っちゃいました!(^ω^)
しかも値下がりしてんの!!

画像: 個人用に買い足した Diginnos Stick DG-STK2S。業務用と同型で見分けが付かないので、花結びの輪ゴムを巻いてカワイクしてみた。お値段、なんと13,800円!(新価格、税込)

個人用に買い足した Diginnos Stick DG-STK2S。業務用と同型で見分けが付かないので、花結びの輪ゴムを巻いてカワイクしてみた。お値段、なんと13,800円!(新価格、税込)

Windows 10 プリロード済みのスティックPCが『税込13,800円』。なんか、OS単品よりも安くなっているんですけど、ハードウェア代ってどこに含まれているのでしょう?(笑)
今回のミッションでいじることのなかった 802.11ac(5GHz Wi-Fi)やUSB 3.0ポート等も、これで思う存分にいじり回せるわけです。自宅の DG-STK1Bはメディアサーバー代わりにテレビにつなぎっ放しにしていますが、近々この DG-STK2Sに交換して、古い方は実家のテレビにつなごうかな、なんて目論んでいます。

おっと、忘れちゃイケナイ。今回のミッション立案のきっかけとなった、「S&IのPV」は こちら!

この動画と、パワポで作成したS&Iの各種紹介は、現在S&I 本社2階のエントランスで上映中です。


5回にわたってお届けした「ドスパラ スティックPCで本格サイネージ!」は今回で終了です。皆さんが同様の電子看板を作るときに、本記事が少しでも参考になれば幸いです。記者自身は苦労しまくりでしたが、PC歴が長いだけでさして詳しくなくても、一応『見られる』電子看板を作れたので、さほど難しいテクニックなしで割と簡単に作れちゃうんだな、と捉えていただければと。
そして、今回の主役のスティックPC!正直、パフォーマンスはまだまだという感じですが、小さくて『超』省電力、PCと同じOSやアプリがそこそこ使え、1万円台で購入できるなんて、いい時代になったものです。今後のさらなる進化に期待し、機会があれば、また取り上げたいと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

― おわり。

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